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葬儀マナー

弔問の葬儀マナー

 危篤、臨終から始まる弔問客としての葬儀マナーについて真言宗成田山国分寺僧侶の立場から、説明いたします。いざ弔問すると戸惑うことが多いものです。この葬儀マナーで安心して弔問なさってください。

弔問客としての葬儀マナー

危篤の知らせを受けたら
危篤の連絡は、本人や家族の、最後にひと目会いたい、会わせたいという願いの現われです。できるだけ早急に駆けつけるのが葬儀マナーです。なお危篤の知らせは気が動転しがちなものです。病院の所在地などはメモ書きして確認することを忘れずにしましょう。
病院では
危篤時は、緊急の処置が多く、医師や看護師の出入りもあわただしいので、なるべく邪魔にならないようにするのも葬儀マナーです。
近親者の場合
遺族は悲しみが深く、事務的なことまで気が回らないのが普通です。できるだけ親身になって相談にのりましょう。お悔やみを述べたら、手伝いを申し出、頼まれたことを責任をもって代行するのも葬儀マナーです。
友人、知人の場合
つきあいが深く、親戚同様の間柄なら、近親者同様、遺族の手が回らないところを援助するのも葬儀マナーです。それほど深いつきあいでないときは、遺体が自宅に戻って、落ち着いたところを見計らって、弔問に伺います。
会社関係の場合
故人が働き盛りの男性だった場合、会社や仕事関係のことは遺族ではわからないことが多いものです。通夜の前に同僚か部下が弔問に行き、必要な連絡や手続きなど、進んで相談にのるのが葬儀マナーです。場合によっては、会社関係の人たちで世話役を引き受けることもあります。どんな手助けが必要か、遺族の希望を率直に聞いてみましょう。
近所に不幸があったとき
ふだん親しく近所づきあいをしている場合は、すぐに弔問に行き、台所の手伝いを申し出るのが葬儀マナーです。親戚などで手が足りていて、かえって迷惑になりそうなときは、手が足りないところがないかを聞いて、手伝うようにしましょう。弔問客でごった返すので、邪魔になるものを預かったり、座布団や湯のみが不足していたら提供するなど、近所でないとできない手助けをするのも葬儀マナーです。
遺体との対面
納棺前に弔問したときは、枕飾りに灯明がついていたら、霊前に線香をあげて、お参りします。このとき、遺族から対面を請われたら、その意をくんで、対面するのが葬儀マナーです。
弔問の服装
通夜前は、とるものもとりあえず駆けつける、という場合が多いものです。まだ喪服を着ていません。ふだんの服装のままでさしつかえありません。ただし、悲しみの弔問ですから、派手な服装は避け、華美な装身具は外す、という心遣いも葬儀マナーです。
お悔やみの葬儀マナー
お悔やみは、哀悼の意と遺族への心配りさえこもっていれば、短くても月並みでもかまいません。死因や臨終のようすをたずねるのは悲しみをさそいがちなもの、控えるのが葬儀マナーです。「返す返す」、「続けて」、「また」、「重ねて」、「追って」などは、不幸が続いて起こることに通じるとされ、忌み言葉とされています。使わないように、注意するのも葬儀マナーです。
通夜の日時を連絡されたら参列するのが葬儀マナー
通夜の日時を連絡されたら、できるだけ参列するのが葬儀マナーです。告別式のみの連絡の場合は遠慮します。しかし、都合で葬儀に参列できない場合は、通夜に参列して、別れを告げてもかまいません。その場合は、世話人か受付に、ひと言挨拶しておくのが葬儀マナーです。
通夜の参列者の服装
準喪服で、とりあえずの哀悼の意を表します。急な知らせで仕事先からかけつけるときは、平服でもかまいません。男性ではネクタイや靴下を地味なものに替えるのが葬儀マナーです。女性では、アクセサリーをはずし、化粧や髪型も目立たないように気をつけるのも葬儀マナーです。
お悔やみは手短に
なるべく、通夜が始まる前に受付をすませ、席に着けるように、早めに行くのが葬儀マナーです。席に着く前に、喪主か遺族にお悔やみの言葉を、ひと言述べます。たくさんの弔問客がいますから、たとえ親しい間柄でも、「このたびはご愁傷さまでした。」程度の簡単な挨拶にとどめるのも葬儀マナーです。事情があって遅れて着いたときは、焼香のとき、遺族に向かってかるく会釈するだけにして、声をかけるのを控えるのが葬儀マナーです。
通夜ぶるまいは受ける
通夜ぶるまいは、故人の供養と弔問に対するお礼と、お清めの意味で遺族がもてなすものです。案内されたら、遠慮するのはかえって失礼に当たります。席について、ひと口でも箸をつけるのが葬儀マナーです。退席するときは、喪主に簡単に挨拶してから帰ります。
葬儀の会葬者の服装
男性の場合は、正装か、準喪服を着ます。喪服がない場合は、ダークスーツにしますが、茶色は避ける習わしがあります。タイピンはやめ、靴下と靴は黒にするのが葬儀マナーです。女性の場合は、地味な無地のワンピースかスーツにし、靴下、靴、バックは黒で統一します。このとき、靴とバックは光沢のないものにするのが葬儀マナーです。
受付で香典を差し出す
お悔やみの挨拶をし、香典を差し出して、会葬者名簿に記入します。通夜で香典を出している場合は、名簿の記入だけをします。コート類があれば、ひとまとめにして、受付で預かってもらうのが葬儀マナーです。
葬儀での着席と焼香
葬儀の席順は、通夜の席順とほぼ同じです。席が決められておらず、とくに案内されない場合は、自分の年齢や故人との関係の深さを考慮して、適当と思われる席につきます。告別式だけに参加する一般の会葬者の場合は、受付がすみ次第、静かに焼香の列に並びます。通夜よりも会葬者が多いので、遠慮したり譲り合ったりして焼香がとぎれることがないように、席の順に焼香していくのが葬儀マナーです。焼香の仕方も、通夜と同様にします。
出棺で対面したいときは
都合で告別式前に弔問に行けず、どうしても故人と最後の対面をしたいときは、その旨申し出て、対面するのが葬儀マナーです。
出棺の見送り
一般会葬者は、告別式が終わったら辞去してもかまいませんが、できれば、出棺も見送るようにしたいものです。見送りのときは、コートや手袋をはずすのが葬儀マナーです。霊柩車が出発したら、深く頭を下げて、故人の冥福を祈ります。自宅で葬儀が行われたときは、近所の人は、告別式の会葬は遠慮しても、出棺だけは見送るようにしたほうがよいでしょう。火葬場へいっしょに行きたい場合は、前もって申し出ておくのが葬儀マナーです。車には、世話役の指示を受けて乗ります。
会葬から帰るときは
まっすぐ帰宅します。用事があるときは、できるだけ清めの塩をかけて、着替えてから出かけるようにするのが葬儀マナーです。仕事の都合でそのまま職場などへ、という場合は、どこかで清めの塩をかけてもらい、着替えてからにします。なお、不幸の帰りは、ふだんとちょっと道を変えると、縁起直しができるといわれています。
火葬では遺族の悲しみを察して故人の思い出などを静かに語る
納めの式でも、故人とつながりの深い人から焼香していきます。納めの式のあと、骨あげまでの間、控室で待ちます。このとき、かるい食事や飲み物の接待があります。喪家のせっかくのもてなしですから、固辞せずにかるく口をつけるのが葬儀マナーです。しかし、遺族にとっては、一連の葬儀の儀式の中でも、もっともつらい時間です。声高に、関係のない話をしたり、アルコールの度を過ごしたりするのは避けます。静かに故人の思い出などを語り合いながら過ごしますが、思い出話が、かえって遺族の悲しみをさそうようなら、話題を変えるのも一つの心遣いです。
換骨回向と初七日
斎場に戻ったら、遺族、近親者のあとから手を洗い、清めの塩をかけてもらってから斎場に入るのが葬儀マナーです。通常の場合、真言宗成田山国分寺では引き続いて、換骨回向と初七日の法要に参列し、改めて焼香します。なお初七日が葬儀の当日ではなく、後日営まれる場合は、香典を供えますが、葬儀の当日に、換骨回向といっしょに行われる場合は、別に包む必要はありません。
精進落としに案内されたら
喪家の感謝の気持ちがこめられていますから、案内されたら遠慮せずに受けます。もし、都合で出席できないときは、その旨を伝えて辞退してもかまいません。席についたら、遺族の人たちも疲れているので、あまり長居せず、早めにきりあげるのが葬儀マナーです。喪主の挨拶があったら、遺族への励ましや、慰めの言葉をひと言かけて、辞去します。精進落としの宴の料理は、持ち帰る習わしがあります。遠慮なく受け取って、お礼を述べて持ち帰るのが葬儀マナーです。

 以上、真言宗成田山国分寺僧侶の立場から、葬儀マナーについて述べましたが、葬儀マナーにはそれぞれに理由があることがおわかりになられたことと思います。鵜呑みにするのではなく、その理由を理解してこそ自然と葬儀マナーが身につくことでしょう。

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